叩きつけろ ただ嗅ぎつけろ 但し鍵は掛けない
ずいぶんと言葉を飲み込むのが上手くなった。
おぎゃあと泣いたその日から苦笑いを噛み殺す現在に至るまで、だんだんと、吐き出す量より飲み込む量が増えていった。
感情に秩序はなくそれはただ流れ消えゆく。
言葉に魂があるのならば胎児のまま消えていった言葉たちはどこで弔えばいい?
何もかもすべて借り物で沈殿したカタマリ。薄く重なり連なって、上澄みはより白濁してゆく。
君に見せたいものはこんなものではないのだけれど。
僕が見たいのはそういうものなんだよ。
叩きつけろ 消えて仕舞う前に
どこにいても 嗅ぎつけるから
いつでも扉は開けておくから